「ほう…」
放課後。目の前に広がる壮観な光景に僕は思わず感嘆の息を漏らした。ただじぃっと眺めているだけで、自然と口角が上がってしまうほどの見事な情景。こんなにも素晴らしい光景を独り占めにできるなんて、つくづく僕は幸運の持ち主だ。しかも、僕が望めば毎日だってこの光景を目の当たりにできるのだ。最高という他ないだろう。
「ぐふふ。今日はバレーボール部かぁ…、いいねぇ~」
今、僕が立っているのは、体育館である。目にしているのは、部活動の光景。見渡せば、目の前にはたくさんの女たち。女子のバレーボール部だ。この体育館はいくつかの部活が日ごとに交代で使っているらしく、バドミントン部やバスケ部などもよく利用しているが、今日は女子バレーボール部が使っているらしい。
「…こんなにもじっくり見られることなんて滅多にないもんなぁ~」
本来、部活動はじっくりと見学できるものでは無い。新入生の部活動見学ともなれば話は別だろうが、僕はもう2年だし、そもそも女子の部活動に男が見学するなんて不自然だ。見学にしたって、入部できるわけでもない男子生徒が女子の部活を見学する意味などないからだ。いや、許可なんてものを取らずに、無断で部活動を眺めることもできるだろう。体育館の窓から覗き込んだり、教室の窓からグラウンドを見下ろせばいいのだ。しかし、変質者を見るような目を向けられてしまうに違いない。女たちが汗を流して練習している風景を男が1人でじっと見つめていれば、不審がられるに決まっている。それも毎日のように眺めていれば、その部活だけでなく、学校の中でも問題にされかねない。先生に呼び出されて何かしらの処分をされてしまえば相当面倒なことになる。だからこその時間停止。僕にだけ許されている、神がかった裏ワザである。
「さぁて、バレーボール部の皆さぁん、お邪魔しまぁ~す!」
時間を止めているのだから、もちろん遠慮なんていらない。人の目を気にしなくたっていい。時間停止をしている間の僕は、この世界の支配者なのだから。今、この瞬間は誰も僕のことを見ることもできず、存在を認識することもできない。つまり、どんな卑劣なことをしても、後処理さえ上手くやれば誰にもバレることはない。
「ふっふ~ん!バレーボール部の女たちの身体をじっくり観察させてもらおうか」
僕は気分よく鼻歌なんかを歌いながら、ずかずかと体育館へと上がり込み、バレーボールのコートに近づいていく。
「おっ、おほぉ~っ!こりゃいいなぁ…!」
まずは入り口に立ち、眺めることにした。女たちはそれぞれ体育館に広がり、額や太腿から汗を流しながら必死に練習をしている最中だったらしい。ざっと数えるだけで30人はいるだろうか。この体育館はそこそこの広さがあるはずなのだが、30人以上の女が点々と散らばり、それぞれボールを打ち合っていれば、その広さも少し狭く感じた。
「なるほどぉ…、こういうフォームでボールを打つのかぁ…」
程よく筋肉のついたその身体を汗を流しながら存分に動かし、懸命にボールを追う健康的な姿に見とれてしまう。なんとなく羨ましい。運動が得意ではない僕には一生かかってもできそうもない芸当だ。こんな風に全身を使って運動をするなんて、何が楽しいのか僕には全くもって理解できないが、それでも彼女らは楽しそうに運動に勤しんでいるようだ。
「…おおぉっ!」
体育館の入り口から一歩踏み出す。初めに、目をつけたのは飛び跳ねている女だ。サーブの練習中だろうか。背中を反らしながら、片手をピンと伸ばして挙げている。今にもボールを打とうとしている体勢。細くも筋肉のついた四肢がしなやかに波打ち、曲線美を生み出していた。時間を停止させていることも相まって、固まったその身体は美術品のようであり、その美しさに僕は思わず歓声をあげてしまっていた。いや、しかし、それよりも目を引くのは彼女の乳である。
「…おおっ、この女の胸、でかすぎだろ!ははは!」
重力に逆らって、その大きな胸がぶるんと持ち上がって上を向いている様に釘付けになってしまう。元は丸い形をしていたであろう彼女の乳は、跳躍の振動で上向きに歪んで楕円のようになっている。
更に彼女の乳を目立たせているのはそのユニフォームである。少し小さめのサイズを着用しているらしく、その美しい身体にぴったりと密着してぴちぴちになっているのだ。まるで水着のように身体の形を浮き立たせており、そのおかげで胸の形も尻の大きさもよく分かる。それだけではない。同じく跳躍の勢いで裾がひらりと捲れ上がり、ちらりと臍が覗いているのもたまらない。
「お前の胸、でかすぎてどっちがボールかわからないなぁ!」
飛び跳ねている女に倣い、僕も女の隣に立って軽く飛び跳ね、その胸をボールが如く叩き、サーブの真似事をしてみる。
バチィンッ!
体育館に鋭い音が鳴り響いた。バレーボールなんて体育の授業でしかしたことがなかったので、加減が分からず、かなり強く叩いてしまったようだ。胸を叩きつけた手のひらがじんじんと痛む。しかし、当の女の方は痛がることもない。時間が止まっているからだ。
「もう一回だ…っ!」
パァァンッ!
またしても飛び上がり、女の巨乳を勢いよく叩きつけてやった。
「ふむ。このボールは止まっているから外すこともないし、もしかしていい練習になるんじゃないのか?」
パァァンッ!
言いながら僕は再び跳躍し、雌の双丘を叩きつける。3度目ともなれば、上手く中心を捉えられたようで、小気味の良い音が周囲に響き渡る。手のひらへの痛みはほとんどない。なるほど、サーブというのは、ただ叩きつけるのではだめらしい。上手く打ち付ければ、痛みを感じることなく、打ち返すことができるのだろう。
宙に浮いたまま動かない胸という名のボール。それを手のひらで打つだけ。これはバレーボールの練習にはうってつけに違いない。まあ、こんな変態的な練習は時間停止の力を持っている僕にしかできないのだけど。
「お前は僕のボールだ!ははは!」
パァンッ!パァァンッ!パァンッ!
女の胸をこんな風に平手で叩きつけるなんて非道なことをしたのは、初めてかもしれない。その小気味の良い音も相まって、何だか楽しい。気分が良くなって、胸へのサーブを何度も繰り返してしまうが、それと同時に、サーブのコツも徐々にわかってきた気がする。
「ふぅ…、疲れたな…」
いつの間にか、夢中になってしまっていたらしい。額から汗が垂れてくる感覚が僕に疲労を気づかせた。時間にして数分ぐらいだろうか。まあ、時間を止めているので正しくは分からないのだが。ひと息つく。普段、僕がしている運動なんて、体育の授業ぐらいのものなのだ。体育の授業も毎日あるわけではないし、どうせ運動部の奴らに比べたら上手くできるわけもないからと高を括って適当に力を抜きながら流しているせいで、運動不足になっている自覚はあった。跳躍をして胸を叩くだけの軽い運動で汗をかいてしまうほどには、運動を疎かにしていたらしい。
「はぁ…。これだけの運動なのに疲れるもんだな…」
体を動かした後にやってくる、あの独特の心地よい疲労感。膝に手をつき、息を吐く。こういう淫らで愉快な運動ならば、毎日してやってもいいかもしれない。
「はぁ…、はぁ…、休憩するか…」
胸へのサーブ練習で少しは平手打ちのコツを掴んだとは言え、いい加減手のひらが痺れてきた。胸や尻なんていう柔らかいものをぶっていたはずなのにもう手がこれだけ痛むのだから、普段からボールを数百と打ち続けているバレーボール部の部員たちは相当な練習を積んできたのだろう。尊敬の念が浮かばなくもない。
壁にもたれて休憩でも取ろう。ふと視線を横に向けると、体育館の壁際には先客がいた。座り込んだ数人の女子たちだ。同じくバレーボール部のユニフォームを身に纏っているところを見るに、彼女らも休憩中なのだろう。肩にかけたスポーツタオルで額の汗を拭ったり、水を飲んだりしながら談笑をしているように見える。近づいてみると、その女たちは全員が胡座をかいている。5人ほどの女が汗を流しながら行儀の悪い格好をしている。胡座なんて、女がやるにはかなりはしたない格好だ。もし、好意を寄せている女がそんなはしたない格好をしているのを見かければ、まともな男であれば幻滅してしまいそうなものである。それなのに、僕はその光景になぜか目が奪われてしまう。女たちが集まって胡座をかいているなんて光景、普段は滅多に見られない。しかも、バレーボール部に所属しているような女である。こういう女は、クラスの中心にいるような女ばかりということもあり、教室の中ではこんな格好はしないものだ。教室では快活にしながらも、気に入った男には猫撫で声とくねらせた身体で媚びを売るような女ばかりなのである。
しかし、こういう女こそ、周りに男がいないところではこんな風にはしたない格好を晒していることも珍しくないことを僕は知っている。時間を止めて女を見学していれば、油断をしている女のこういう場面によく遭遇するものだ。
「こりゃ、覗き込めばパンツが見えるんじゃないのかぁ~?」
彼女らが穿いているユニフォームは薄い素材でできている上に裾がかなり短い。最早、その長さは水着と同じといっても過言ではない。それでいて、水着やブルマのように太腿を締め付けているわけではなく、隙間から覗き込めばパンツが見えてしまいそうなのである。
以前、立位で前屈をしているバレーボール部の後ろ姿を見かけたことがあった。尻がぷるりと張り詰める格好である。当然、僕は並んだ巨尻たちに釘付けになってしまった。あまりに壮観であったからだ。ユニフォームの薄い生地越しにパンツの形がうっすらと透けているだけでなく、裾からちらりと下着が覗いていた。もちろん、その時はそのまま時間を止めてじっくりと観察した後に、順番にペニスをハメてやったわけなのだが。
とにかく、この学校のバレーボール部のユニフォームは下着を隠すという面においては甘く設計されているのである。運が良ければ、普段の練習風景でもパンチラが拝めるわけだ。男たちの間ではそれが密かな話題となっており、グラウンドで練習している時なんかは、窓からバレないようにちらちらとバレーボール部の女たちの尻を覗き見ている男も少なくない。つまり、今、僕の目の前で胡坐をかいている彼女らのパンツなど、すぐに眺めることができるわけなのだ。
「ぐふふ…。5人の女の下着…っ、見せてもらうぞぉ…っ」
女たちにじりじりと近づく。女たちは円になるように座っているので、その中心に顔が来るようにうつ伏せになった。ああ、見えそうだ。女たちのパンツが今にも見えそうだ。女たちのパンチラ。見たい、見たい…っ。
「も、もう少しで見え…っ、見えそう…っ!」
目の前には、筋肉と脂肪が程よくついた太腿。その奥、太腿の付け根から陰部にかけて、女体を覆うユニフォーム。しかし、このユニフォームには大きな隙がある。胡坐なんてかいていれば、尚更。裾の一部はひらりと捲れて裏地が見えていたり、びろんと広がって空間を生み出していたりしている。ああ、あともう少しだ。この隙間から覗き込むことさえできれば、この行儀の悪い女の穿いているパンツを直に拝むことができる。僕は期待と興奮で鼻をフンフンと慣らしながら、床に頬を押し付け、裾と女の太腿の隙間へと必死に視線をやる。
「もう少し…って、ふがぁっ?!う、うおぉ…っ?!なんだこの匂い…っ!?」
むわっ、むわわぁぁ~ん。
パンツ。そのゴム部分が見えかけたその時、突然、僕の鼻を襲ったのは強烈な熱気と臭気であった。僕は床に這いつくばった体勢のまま、思わずしゃちほこのようにのけ反ってしまう。熱い、なんだ、この熱気は。それと同時に、臭い。かなり臭い。
「げほぉっ、おっ、げほぉぉっ!」
大量の屁を直接鼻に浴びたかのような、強烈な臭さにたまらず咳き込んでしまう。許可もなく一気に僕の鼻孔に入り込んできた臭気を追い出すために。こんな匂い、耐えられるわけがない。最早、僕はパンツどころではなくなっていた。あれほどまでに僕の脳内を支配していたはずのパンチラへの執念が全て消え去ってしまうほどの臭さであった。
「なんだこれ…っ、何の匂いだぁ…っ?!げほぉっ!」
それは、まるで真夏の締め切った教室の中に漂う数十人分の強烈な汗の香りと体臭を凝縮したかのような臭気であった。僕は何度も咳き込んで臭気から逃れようとするも虚しく、その臭気は呆気なく僕の鼻孔の奥に到達した。だめだ、こんな匂いを嗅ぎ続ければ気をやってしまいそうだ。そんな風に思った瞬間、遅れて僕の鼻を優しく包み込んだのは、甘ったるい香り。制汗剤と柔軟剤の香りである。
なるほど、この臭気はこの女たちの体臭と汗らしい。甘くも化学的な香りに包まれた熱くむわりとした匂いと酢の匂い。しかし、僕を救った甘い香りは虚しくもすぐにはじけ飛ぶ。臭気が甘さを取り込み、ぐちゃぐちゃになる。そして、新たな熱気と臭気を生み出し始めていた。
「おっ、おぉぉ…っ。こ、これは…」
むわぁん。むっ、むわぁぁぁ~ん。むわわぁぁ…。
そんな下品な擬音が聞こえてきそうなほどに凶器的な熱気に変化していた。この一帯だけが砂漠になってしまったのかと疑うほどに熱くなる。よく見れば、女の肌から湯気が立ち昇っている。その出どころは、脇、首元、そして股。
「おいおい、股から湯気出してるとかエロすぎだろ」
パンツが見えかけていた女。その女の股からも湯気が立ち昇っている。僕はたまらず、胡坐の中、女の脚の間に顔を埋めた。その勢いでユニフォームがめくれ上がり、直接下着に鼻を押し付ける形になる。ピンクの下着、だったはずのものだ。汗で濡れて肌に貼り付き、濃厚な桃色になっていた。それだけではない。陰毛がパンツに貼り付いて透けて見えている。
「バレーボール部の女のパンツ…っ、縮れ毛…っ、それにこのくっせぇ臭い…っ!やっべぇ…っ!」
あれほど逃れたかった臭気も女が発したものだと分かれば、十分である。僕は恋しいその臭気を肺いっぱいに取り込もうと息を吸い込む。ああ、臭い。臭すぎる。女がさせていい香りではない。小太りのオタク男の体臭だってこの匂いより幾分マシである。
たまらん。湯気の立ち昇る、縮れ毛の貼り付いた汗まみれの女のパンツに顔を押し付けながら、常軌を逸した臭気を鼻孔の奥、そして肺に溜め込んでいくこの幸福感。くっせぇ匂いを漂わせながら胡坐をかき、パンチラをも鑑みないバレーボール部の女。普段、教室では可愛い子ぶっているに違いない女。清楚ぶり、男に媚びを売っている女。ああ、たまらん。
「おほぉ~っ、こりゃ、脇の臭いもチェックしてやらないとなぁ…!ほぉら、むわっむわのどぎつい湯気たたせてるその脇臭も僕にたっぷり嗅がせろぉ…っ!」
今度は脇の隙間に鼻を突っ込み、一気に息を吸い込む。
「ふがぁっ、ふががっ!」
むおぉ…っ!
気が遠くなりそうなほどに熱く、そして臭い匂いがそこにはあった。ここが楽園だろうか。柔らかな脇の肉。そこから漂う圧倒的な臭気。僕は幸福感とそのあまりの臭さに白目を剥きそうになりながら、天国を想った。
「はぁ…はぁ…っ、こいつら全員くっせぇとか最高だなぁ…っ!」
当然、その場にいた5人分、僕は体臭を嗅ぎ尽くした。特に4人目の女、巨乳で穏やかそうな顔立ちの女の体臭はたまらなかった。汗でびしょびしょに濡らした黒の下着から甘くも鋭い臭気を漂わせていたのが好ましかったのはもちろんだが、特に気に入ったのは陰部の香りではなく、腋の匂いだ。5人の中で唯一、脇毛の処理をしていなかったこの女は、まるで陰毛のような縮れ毛をした腋毛をびっしりとその柔らかな脇に生やしていた。その腋毛には数日分の汗がたっぷりと染み込んでいたのだ。僕は気が狂ったようにその女の腋の匂いを嗅いだ。汗でびしょびしょの女の太腿にズボン越しの陰茎を擦りつけながら。
「はぁ…、さて、次に行くか…。ん?…おぉっ?!こいつは尻がでけぇ…っ!」
パンチラも拝めたし、図らずも匂いも堪能できた。僕は額の汗を拭い、視線を上げたその先にいた女に目を奪われた。手前に落ちそうになっているボールをどうにかして掬おうと、床に滑り込もうとしている女。手をぐっと前に伸ばした姿勢。ボールの落下地点までは1メートルもないだろう。このまま再び時を進めれば、この女は床に身体を滑らせ、ボールをその腕で拾うに違いない。それぐらいはバレーボールができない僕にだってわかる。フォームは綺麗だし、鋭い視線は落下直前のボールをしっかりと追っている。
ただ、その格好が目立つのだ。大きな尻をこちらに突き出すような格好。床に滑り込んでボールを拾うというフォーム上、ボールを掬う直前でこのような格好になるのは仕方のないことなのだろうか。よくわからないが、とにかく、その女の尻にどうしても目を奪われてしまう。
「さっきサーブ練習させてもらった女は胸が大きかったけど、こっちは尻がボールみたいに大きいな!」
突き出された尻肉は、ボールが2つ並んでいるかのように丸く、そして大きい。まるで、僕に対して存分に弄んでくれと言わんばかりだ。
「ぐふふぅ。こっちもさっきの女みたいにバシバシ叩いて躾けてやるか!」
バレーボール部の女は厭らしい女ばかりだ。女の方から誘ってくるのだから。巨乳を揺らしながら跳躍していた女。くっさい匂いを漂わせながらパンチラを煽っていた女。そして、巨尻を突き出しているこの女。誰もが全身で僕を誘っている。彼女らだけではない。この体育館にはバレーボール部員はまだまだいるのだ。今、少し見渡すだけでも、僕を誘っているかのような女は数人ほど目に入る。ユニフォームの中に手を入れてパンツの食い込みを直している女もいれば、蒸れた股を掻いている女もいる。あまりに大量の汗をかいたことでブラジャーが透けている女なんて、片手では数えきれないほどいるのだ。しかも、ボールを拾うためか、そんな卑猥な上半身をぐいと前に突き出して反り返り、ブラジャーについているフリルまでくっきりと見せつけるようにしている女だっている。こんな卑猥な女たち、全員を相手にしていたら、僕の体がもたない。とりあえずは、目の前の巨尻女だ。僕は手を後ろに掲げ、振りかぶる。そして、下から尻肉を持ち上げるように、その大きな尻たぶを平手で叩いた。
パァァンッ!
小気味の良い音が体育館中に響き渡り、僕の鼓膜を震わせた。先ほど、胸を叩いたときよりも一層鈍い音である。
「こりゃ、相当痛いに違いないなぁ!」
ユニフォームの上から叩いたとは言っても、このユニフォームはかなり薄手のものに見える。ユニフォームの下にもせいぜい下着を穿いているだけであろう。高校生の穿く下着なんて薄いものだ。そんな無防備な尻に対して、あまりに激しいスパンキングを食らわせてしまった。まあ、時間が止まっているので関係ないだろう。
「いや、こんな風に誘惑するような格好をしてる方が悪いんだっ!」
もう一度振りかぶって。…パシィィッ!
もし、この女が痛がっていたとしても、叩いている僕は悪くない。男に向かって尻を突き出すなんて卑猥な格好をしている方が非常識なのだ。こんな格好をしている雌を見れば、雄は尻を叩いてくれと言われているのだと勘違いするに決まっている。それも、こんなにも大きく、柔らかい尻なのである。誰だって誘惑されていると思うだろう。
「く…っ、この女ぁ…っ!」
雄を煽るように突き出された生意気な巨尻にあれほど強烈なビンタを食らわせてやったというのに、何食わぬ顔で未だその尻を突き出したままである女に苛立ちを覚える。時間を止めているのだから、女が動かないのは当然のことなのだが、僕の躾が効いていないように思えてしまうのだ。僕は更なる躾の意味も込めて、もう一度その尻を引っ叩いてやることにした。
「おらぁっ!その生意気な尻にこのビンタを食らえっ!」
パシィィンッ!
今度は更に強く。単に叩くというよりも、叩きつける、というのが正しいかもしれない。僕の手のひらが尻にぶつかるやいなや、広い体育館の端にまで届くかというほどに大きな音が鳴った。僕以外のもの全てが止まっている静けさの中で大きく響くスパンキングの音。
「おっほぉ~っ!たまらんぞっ!」
パシィィンッ!
楽しくてたまらない、僕はもう一度、叩きつけた。本来、体育館という公の場、それも部活のメンバーの前で尻を叩かれるなど相当恥ずかしいことに違いない。それほどの羞恥を絶え間なく与えられているにも関わらず、女はというと、僕に尻を向けた格好のまま固まっている。まるで、僕にその身の全てを委ねているかのように。私は貴方のもの、と全身で表現しているかのように。この女を完全に屈服させたような気がして、何だか清々しい気分にさせられる。
バレーボール部の女といえば、ほとんどがスクールカーストの上位に属しているものである。つまり、僕のような根暗で目立たない男なんかとは接点を持とうともしないような女ばかりなのだ。自分と同じくらいか、自分より上位のカーストに位置する男には楽し気に話しかけ、色目を使うような女たち。スカートの丈を短くし、その裾から覗く筋肉と脂肪でむちむちになった太腿を惜しげもなく見せつけつつ、机の上に腰かけ、その奥を想像させるかのように脚を組んだり、脚を僅かに開いたりするような女だっている。しかし、僕のような地味な男たちは相手にもされないのだ。上位の女たちに見下されていることは自覚しながらも、僕たちはそんな卑猥なオーラを纏った女たちの身体をチラチラと横目にしつつ、目に焼き付けてしまうのだ。
時間停止の能力を手に入れる前は、僕だって目に焼き付けた女たちの性的な姿を思い出して何度も夜のオカズにしたものだ。特にバレーボール部は性欲が高い女が多いのか、際どい格好をして男を誘惑している様子はよく目の当たりにするものだ。片脚を少しだけ上げてスカートの奥の下着を、胸元を開けてブラを想像させ、男の性欲を駆り立てる。
「さぁて、生意気なキミのパンツは何色かなぁ~?」
この女だって、普段はそういうことをしているに違いない。僕は再び苛立つのを感じた。その勢いのまま、女のズボンを下げてやる。すると、可愛らしいパンツが現れる。現れたのは、薄い水色。シンプルなデザインのパンツだ。激しく動いていたからか、尻に食い込んでいる。まるでTバックだ。その上、尻を突き出している格好のせいで、尻肉が張っていてほとんど裸のように見えて卑猥である。犯してくれと言っているようなものだ。
「うおぉ…っ!ふおぉ…っ!ふがぁ…っ!」
最早、彼女の下着はただの紐のように尻の割れ目を守っているだけであった。僕はその情けない役割しかない布をぐいと持ち上げ、お尻の割れ目に顔を埋め、鼻先をアナルに押し付けた。
むわぁぁ…。
「可愛いアナルが丸見えだぞぉ~っ!」
アナルを見せつけるような格好である。先ほどの女たち同様、こちらも身体、いや尻肉から湯気を立たせており、割れ目に顔を埋めた状態で呼吸すると汗の蒸れた匂いが鼻孔を刺す。こちらの女は、決して嫌な匂いというわけではない。それでいて吸えば吸うほどに癖になりそうな感覚に囚われる。僕は女の尻穴に鼻を埋めた格好で、深呼吸を繰り返していた。
「すぅぅ~、はぁぁ~…」
こうなってしまえば、布すらも邪魔でしかない。掴んでいた水色のパンツをずり下げ、丸くて桃のような形のいい尻を剥き出しにさせた。
「ほう…。こういう尻を見るとやっぱり叩きたくなるよなあ…」
パチーンッ!
やはり、直接叩けばかなりいい音が鳴る。
「あはは…っ!楽しいなぁっ!」
パチーン。
これは良い音だ。ずっと聞いていたって飽きないような気がする。
「くくく…、こんなに叩かれて可哀想に。痛いだろうなぁ~」
赤く腫れた尻。女が痛みを訴えることはないが、見ていると痛々しい。その尻を眺めているうちに、僕は労うようにゆっくりと撫でまわしていた。まあ、躾には飴と鞭が大事だとも言うし、叩きつつも撫でるというのもいいかもしれない。
「…ん?おい、お前。マンコ濡らしてるじゃねぇか!さっきからえっろい匂いがぷんぷん漂ってくるなあと思ってたんだよ!」
しばらく、叩いたり撫でたりを繰り返した後のことであった。女の陰部から甘ったるい香りがし始めたのは。まさかと思い、陰部を覗き込むと、彼女の陰唇は粘液でテカっていた。
「この変態めっ!変態女っ!部活の練習中に尻を叩かれて濡らしちまう変態っ!」
撫でたりなんかしてやっていたが、こんな淫らなものを見せられては我慢なぞできるわけもない。猛るペニスを取り出し、愛液で濡れた陰部に宛がう。そして、腰を突き出し、いきなりの挿入。
「お…っ、くぅぅ…っ!」
さすがに少し濡れただけでは、僕の完勃ちペニスを挿れるには狭すぎたらしい。先端だけが膣内に入ったが、奥までは入りそうにない。まあ、仕方ない。もう少し愛撫してやるか。僕は先端を埋めた状態のまま、彼女の上着をたくし上げ胸を露出させた。ぶるんと音を立てて外に出た乳房。両手で下から持ち上げるように。先ほどサーブ練習に使わせてもらった女のそれと比べれば乳房のサイズは小さいが、十分大きい方だと思う。たぷん、と乳房の柔らかさと重みが僕の手のひらにのしかかる。乳首はちょうど僕の人差し指と中指の間だ。2本の指の距離をきゅっと縮めれば、いとも簡単に乳首を摘まむことができた。
「おぉっ!これだけで感じるのか!」
僕の先端だけを呑み込んでいる狭苦しい膣内は、乳首への刺激に快感を拾い、きゅうんと締まる。今度は、乳首は挟んだままに指の腹に力を入れ、乳房を強く揉みしだいてみる。
「…くぅぅっ!締まるぅ…っ!」
ぎゅっ、と揉みしだけば、やはり陰唇がきゅんきゅんと締まる。愛液が奥から溢れてくるのもわかった。膣内に埋めたままの先端が溢れてきた愛液に包まれていくのを感じたからだ。ヌルヌルで温かな粘液にじっくりと奥へ誘われる。陰茎を纏い、僕を奥へと誘う淫らな粘液だ。
「もういいだろ…っ!」
これ以上耐えられるわけがない。今の僕は、たくさんの女の痴態を見た後、先端だけを挿入したおあずけ状態なのだ。こんな風に淫らに誘われてしまえば、最早我慢なんてできるわけもない。
「一気に奥まで犯してやる…っ!覚悟しろぉ…っ!!く…っ!」
ぬちゅぅぅ…、ッ…パァァンッ!
抜けないように少しだけ腰を引き、そして一瞬も与えず、腰を一気に叩きつけた。腰と尻がぶつかり、尻を平手で叩いた時と同じくらいの大音量を奏でた。陰茎が根元まで呑み込まれる。そして、引き抜き、突き立てる。中腰の状態でのセックス。突き出された尻の高さに合わせ、足を曲げ、踏ん張っている体勢でのセックス。気持ち良い。胸は揉んだまま。夢中になりながら腰を振る。
「ナカに出すぞぉ…っ!誘惑してきたお前が悪いんだからな…っ!」
パンパンパンパンッ!
既に射精の準備は整っていた。数度ピストンをしただけであったが、僕はずっと焦らされていたのだ。胸をサーブしていた時から、僕のペニスは勃起していたのだから。
「イく…ッ、イくぞ…っ!尻デカ女に種付けする…ッ!んお…っ、濃厚ザー汁全部…ッ、膣奥に出してやる…っ!んほ…っ、欲しがりすぎだろ…っ、締め付けきつすぎ…っ!」
パンパンパンッ!
締め付けが強い。女の方もイきそうになっているらしい。僕の陰茎を離さないように膣壁全体を使って絡みついてくる。
「そんなに僕の種が欲しいのかぁ…?!尻突き出して膣締め付けて…っ!おらっ、おらぁ…っ!」
パシーンッ!
「おほぉぉぉ…っ!…叩くと一層締まるなぁっ!おらっ、おらっ!孕め…っ!」
パシッ、パシィィッ!
尻を叩きながらの高速ピストン。叩くのを止めて撫でまわすと切なそうに膣がきゅんきゅんと締め付けてくる。
「欲しいんだろぉ?このデカ尻を思い切り叩かれながらパンパンパンって激しいピストンされたいんだろぉ?」
女自身には聞こえていないはずだが、身体は正直に応えてくれる。
「一発叩いただけで赤い跡がくっきり残るぐらいに…、この尻をブッ叩かれたいんだろ?」
ぬちゅ、ぬちゅうぅ、ぢゅぽぉぉ…っん。
ピストンを遅くし、尻を撫でまわしながら女の性欲を煽る。絶頂を目の前にしていたはずの女の身体にこの焦らしは効果抜群だろう。
「ん~?期待してるのかぁ?」
ぬちゅっ、じゅぽぉ…っ、ぬちゅうぅ…。
やはり、僕の煽りは効いているらしい。膣奥から愛液が次から次へと溢れてくる。言葉はなくとも、期待しているのが丸わかりだ。ゆったりとしたピストンをしているはずなのに、締め付けは今までで一番強い。早く欲しいと言わんばかりに。時間を止めていたって、口を利けなくたって、身体が教えてくれるのだ。
「尻を叩いて欲しいんだろぉ…?!おらぁッ!」
パシィィンッ!
焦らした後、尻を強く叩いてやると、女の身体は淫らに悦ぶ。
「まだまだだぞ…っ!」
パシッ、パシィィッ、パシィィッ!
もし、時間を止めていなかったら、この女は僕の平手打ちを受けながら、赤く腫れあがった巨尻を振って続きをねだるに違いない。『もっとぉぉ…、もっと叩いてくださぁい』という甘えた声が聞こえてきそうなほどに濡れ、そして膣がヒクついているのだから。語尾にハートマークでも付けながら、僕を上目に見るのだ。
「く…っ、この変態め…っ!イく…っ、出すぞぉ…っ!」
びゅっ、びゅるるるる~っ!
女のあられもない姿を想像すると、ペニスは一気に膨らみ、射精を始めていた。と同時に、女も絶頂していた。ナカが締まり、僕の射精を促し、精液を奥へと誘うように蠢く。
「お…っ、おぉぉ…っ!」
びゅるるっ、びゅうぅ~っ!
膣は熱く蠢き、圧倒的な快楽を与えてくれる。あまりに厭らしい女の身体の反応に、僕の体はビクビクと跳ねながらのけ反り、全てを出しきるまで射精させられるしかなかった。
「はぁ…、はぁ…。…ふぅ、出しきった…」
最高だった。もう満足だ。女の身体に飛び散った精液と汗を軽く拭き取り、脱がした下着とユニフォームも元に戻す。まだまだ卑猥な格好をして雄を煽っている女もいるが、それは次の楽しみにしておこう。
「時間停止解除っと」
体育館から出て、中を眺められるように扉の隙間から顔を覗かせながら時間停止を解除する。動き出す日常。跳躍していた女は床に脚をつき、浮いたままであったボールは落下する。もちろん、誰も時間が停止していたことに気が付くわけもない。僕が中出しをした女、尻を突き出していた女の方を見やると、そのまま床に滑り込み、ボールを受け止めているところであった。その場から立ち上がった後に、下半身を気にするようにもじもじとしていたのを見られただけで満足だ。ふふ、まさか中出しされたとは思うまい。さて、次はどの部活を見学させてもらおうか。